外来種問題は人間の身勝手がほとんど

人間はいつも身勝手な行動で生態系を撹乱し、後手に回った対策によりまた新たな問題を引き起こす。

例えば、ハブとマングースで有名な沖縄の話だが元々沖縄にはマングースはいなかった。
そこへハブ対策としてマングースを移入し離したのだがマングースは昼行性であり、夜行性のマングースを食べない。

夜行性のマングースもいるにはいるが沖縄にはハブ以外にもたくさんの固有種が存在しており希少な鳥や亀などもいる。

毒の牙を持つ凶暴なハブを襲うよりも他の希少な生物を襲うほうが簡単なのでマングースはハブを食べずに沖縄の貴重な生き物を絶滅の危機に追い込む結果になっている。

他にもイタチに関してもネズミ対策に計画的に放獣しているところがあるが家に住み着いて糞尿による被害を受けてしまうという結果になっている場合がある。

最近ではイノシシや鹿が増えすぎて農作物を荒らす被害を抑えるために絶滅したニホンオオカミを復活させようというプロジェクトがあるという。どう考えてもイノシシや鹿が減った時に狼は人間の住む場所まで進出してきて鶏やペットを襲う可能性もあるし、人間に対しても攻撃する可能性も捨てきれない。

無闇に人間が自然界の摂理を壊して余計なことをすることによってより深刻な被害をもたらす結果になる例はいくらでもある。

ペット問題

アライグマやインコ、タイワンリスなどのペットとして飼われていた生き物が飼いきれなくなったなどの理由から捨てられ繁殖している例がある。

水槽で飼われていた外来魚なども川や池に放流してそれが野生化する例も多い。カミツキガメやミドリガメなど北米原産の亀などは大繁殖してとんでもない数が日本で増え続けている。

アライグマなどは本来凶暴な生き物であり人間になつかない生き物であるのにアニメの影響などでペットとして人気となり、飼いきれずに捨てるという最悪な結果になっている。人間の無知から引き起こされた問題の一つである。

同じようにアリゲーターガーなどの大型肉食外来魚についても1メートル以上に成長する生き物であることを知らずに飼いはじめ水槽に収まりきらず放流したりしている。

人の多い場所に近い東京の多摩川などはアリゲーターガーがかなりたくさん生息しているし、他にも謎の外来生物が大量に野生化して今やタマゾン川とまで言われている状態になっている。

ペットを飼うなとは言わないがペットを買うなら一生世話をする覚悟が必要だし、どうしても飼えないなら誰にも迷惑をかけない方法で処分する必要がある。それが出来ない人間が多すぎるのでペットビジネスは厳しい許可制にするべきだと感じる。

国内移入種問題

日本の国内でも外来魚のように本来いるはずのない場所に移入され生態系が撹乱していることがある。

例えば鮎であるが鮎釣りをするために琵琶湖の固有種であるコアユを日本全国に放流している。これも問題ではあるがこのコアユに混ざって放流されているオイカワやウグイなどのコイ科の魚も日本全国で増え続けている。

本来いるはずのない場所に繁殖して存在してしまっていると言うことは外来種でなくても危機感を感じなければならない。

よくドブ川で見かけるコイに関しても放流事業が積極的に行われている生き物でどんなに過酷な環境でも生きることのできる魚であるため日本中に生息をしている。

だが、雑食であるコイは他の魚の卵を食べたり貴重な固有種の稚魚を食べることもあり本来いるはずのない沖縄の離島などに放流してはいけない魚なのである。

他にも釣り愛好家たちはヘラブナというびわ湖の固有種を日本全国に放流している。フナも雑食で生態系を撹乱する生き物の一つである。

まとめ

人間は自分の身勝手からペットを離したり、マングースやイタチを離したりして生態系を壊しまくっている事がわかってもらえたと思う。

本来そこにいるべきではない生き物が混ざることにより固有のDNAが失われ純粋な日本の生き物がいなくなってしまう危険性が存在している。日本という島国で独自の進化を遂げた貴重な生き物が外来生物によって絶滅させられてしまうのは悲しいことだ。

ただし、びわ湖の電気ショッカーのような強引なやり方で増えた外来生物を撲滅しようとするとまた別の大きな問題が発生する。

一度増えたものはなかなか減らすことは難しいので地道にコツコツ対策を考え少しずつ減っていくような対策をしていかなければならないだろう。

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