実質賃金減少!収入を増やす方法

円安の影響などもあり、物価が上昇しているものの賃金の上昇はそれ以下となっていて実質賃金が減少しているという状態が続いている。

言わば可処分所得が減少しているとも言える。

原因は色々とあるが世界各国との金利差による円安が一番大きいだろう。

アメリカやEUはインフレ率が日本と比べても大きく、金利引き上げによってインフレを抑え込もうとしているが、日本は円安がインフレの原因であり、金利を引き上げてもインフレ率には影響があまりない。

元々日本はインフレ率2%を目指して金融緩和を行ってきたので現在のインフレは願ったりかなったりの状況だと言える。

このインフレによって企業の業績は非常に良く、それによって税収も過去最高を記録しているので無理やり金利を引き上げたりして景気を押し下げる必要はないと日銀は考えているのだろう。

なのでまだまだ国債を買いまくるのを止めないし、金利を諸外国と同じように上げることもない。

というわけで諸外国のインフレがどうにかなるまで今の円安が続くと言える。

他の国がインフレになっている理由は色々あるが大きいのはウクライナの戦争でロシアのエネルギーが入ってこなくなったEUで原材料費が軒並み高騰していることが大きいし、小麦などのウクライナの安い農業製品が輸入出来ず値上がりしているのもある。

アメリカはアメリカで新型コロナ対策でお金を配りすぎた結果、とんでもない勢いでのインフレが起こり、人々の金銭感覚が壊れた結果、クレジットカードローン残高が過去最大レベルになってしまっている。

またリーマンショックレベルの強烈な大不況が訪れないか不安で仕方がない。

今後の日本は賃金上昇するのか?

私はしないと思っている。

ここ30年ぐらい安定して国民の平均給与が伸びておらず、それでも特にホームレスが増えたとか、路上で行き倒れになっている人があちこちにいるとかいう状態にはなっていないし、アメリカのように暴動で機動隊が催涙弾を撃ちまくらないと収まらないとかがないからだ。

はっきり言って不平不満は一部出ているものの本当に窮地に陥っている人はまだ生活保護などの福祉によって守れている。

現状で一番ヤバそうなのが出生率の低下で、長く続く停滞は結婚して子供を産み育てようという気を起こさせず、少子化に歯止めがかからなくなっているし、今後もその勢いを増す可能性が高い。

ただ、政府としては今の国民の票さえ手に入れば良いのであって今後のことなど知ったことではないというのが本心だろう。

過去最高益を出している企業はどこにお金を使うのか?

普通は企業は成長するために賃金を上げて優秀な人材を確保しようという動きになると思う。それが高度経済成長期の日本だった。

今は正直給料を上げて優秀な人材を確保するよりも非正規雇用で回せるようにして経費削減した方が利益が増えるので給料を上げる企業は増えないようになっている。

前に働いていた会社は人材派遣会社だったのだが業績は右肩上がりとなっていた。とにかく大企業は派遣社員やSESの人材を必要としている。最小限の正社員で業務を回し、仕事が無くなったらすぐに派遣を切って経費を削減したいというのがわかる。

私も派遣社員として働いているが定期的に契約終了となる。長くて1年、短いところは有給休暇が発生しない5ヶ月での派遣切りとなる。

ということで企業は業績が良くても給料を上げることは出来るだけしたくなくて非正規雇用の人員を業績が良い時だけ増やして凌ぐのが今のやり方になっているのである。

高度経済成長期なら正社員でどんどん雇って給料を上げても基本的に仕事はいくらでも増え続けて経済成長してインフレして業績も上がり続けるので給料を上げることが出来るが、今の日本は長いデフレで安くしないと物が売れないので、どうやって経費削減するかばかりを考え続けてきた結果、人件費は上げるものではなく必要最低限で回すものになってしまった。

収入を増やすには投資しか無い

今、企業の業績が過去最高を記録しているところが増えている。それは円安によって輸出が好調だからである。これまで一ドル100円だったころは10ドルで売れても1000円だったが、現在1ドル160円となり、10ドルで売れれば1600円になる。同じものを売っても1.6倍の収入になるわけだから輸出企業が過去最高売上になるのは当然といえば当然。

それによって儲かった利益はどこへ行くのか?今までなら従業員のボーナスや賃金アップに使われていたが、今は利益の大部分が株価対策に使われていることが多い。

東証は上場企業に対してPBRが1倍割れになっているような株価対策をしない企業に上場している資格を剥奪すると言うようになった。

株式市場に上場しているのに株主の方向を見ずに自分のことばかり考えているような企業は株式市場に居る資格がないとうことだ。

確かに株主からお金を集めてそのお金で投資を行ったりしてお金を儲けてそれを株主に還元するのが株式市場の役目だとすると株価を上げようという努力をしない会社は何のために株式を上場しているのかわからない。

それならば株を上場するのをやめればいい。最近ではスノーピークが上場廃止を行うと発表し、市場から撤退することになっている。

ということで、上場を続ける限り、株主還元を行い、株価の上昇を促すことが株式会社の使命だということになる。

株主還元を行い、株価を上げるためには何をするのか?配当アップが一番多い。出た利益の何割かを配当に当てて株価が上がるようにする。JTなど実に利益の75%を配当に当てている。

その他は自社株買いなども多い。出た利益を使って自社の株を市場で買い、需給を改善して株価上昇を促すわけである。企業が自社株買いをした株は基本的に売らないので値下がりしづらくなる。市場に出回る株が少なくなれば欲しい人の方が多くなり株価上昇につながるわけだ。

あとは株主優待などもある。クオカードなどの優待をつける事が多いが、自社製品がある会社などは配当を上げるよりも安く済むので優待利回りが良かったりする。

と、言うことで私は派遣社員の時給を上げることは第一目標とはせず、基本的に優待がある株や配当利回りの良い株へ投資して収入を増やす方向にしている。
JTなどは配当の利回りが4%以上となっているので100万円持っていれば年間4万円の配当という計算になる。1000万円持っていれば40万円の年収増となるが配当だけで月収3万円アップすることになる。
月収が上がらなくて生活が苦しいということにならないようにするためには利回りの良い株へ投資するのが重要になってくるだろう。

私のような派遣社員はボーナスがまとまって出ることはなく、時給に含むと注釈がついている…。それってボーナス?な感じなのだが…。
だが、高配当株を持っていると6月と12月にまとまった額の配当が入ってくるのでボーナス代わりになるのである。

正月とかはなんだかんだで出費が増えてピンチになりがちだが配当さえあればピンチを乗り越えることが出来る。

もちろん個別株への投資はリスクもあるので高配当株のETFへの投資などもおすすめである。

まとめ

企業は今後もそう簡単には従業員の給料を上げることはなく、儲かっても株主還元を優先するだろう。

収入を増やすなら配当利回りが高く、株価アップが期待できる株へ投資していくのがベストだと考えられる。

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