パソナ貧困ビジネスの恐ろしさ…働けど働けど搾取される…
パソナグループが淡路島に本社を移すと言うことで話題になっているが、その中でコロナ禍で就職先を見つけることができなかった若者を支援するプログラムが発表された。
これはリンク先を読んでもらえればわかるが週30時間働いて実務経験を積みながら勉強をすることが出来るプログラムで週3日「日本創生大学校」の提供する「社会人基礎講座(ビジネスマナー・語学など)」や「社会教養講座(政治・経済などの一般教養)」を受講できる。
内容だけ見るとパソナグループが身銭を切って職業訓練校みたいなことをして職にあぶれた若者を助ける感じではある。
ただ、給与から研修費用28,000円と食費56,000円、寮費26,000円を天引きされるシステムであり、それだけで残りは58,000円となる。更に通常健康保険、年金の支払いがあり、スマホ代などを支払えば残りは3〜4万円ぐらいになると考えられる。
これでは貯金が貯まらず2年間のプログラム終了時に転職したくてもパソナに入るしか選択肢がなくなる可能性があるし、もしパソナを切られた場合、即座に行き場を失って路上生活になったり西成で日雇いをするとか生活保護になる可能性もある。
必要経費があまりにもひどい
私は最初このプログラムをみて職業訓練みたいなものかと思ったのだが給与から自動的に28,000円が引き落とされる時点で職業訓練ではないと確信した。
私は昔、販売員の仕事を辞めてWEBデザイナーを目指した時、職業訓練校に通った事があるのだが職業訓練校の場合、失業保険をもらいながら受講料無しで訓練を受けることが出来る。かかる費用としてはテキスト料ぐらいで交通費も全額支給される。
それがパソナの場合、仕事をして給料をもらい、そこから安くもない研修費用を強制的に徴収される…。これなら明らかに職業訓練校へ通ったほうがマシと言えるレベルである。
更に56000円という食費。本当にこの金額はどういうことなのか理解に苦しむ。一ヶ月が30日だとして一日あたり約1867円となる。3食で割ったとして一食あたり600円以上…。
私など朝飯は食パンとチーズ、コーヒーぐらいなので100円以内で済むし、昼飯も外食で松屋のビビン丼で味噌汁付き500円。晩飯はスーパーの惣菜とか冷凍食品とか発泡酒とか色々買ってきて食って500円ぐらい。そう考えると一日1000円程度で十分となり、明らかに1800円以上と言うのは取り過ぎだろう。
私はホテルニューオータニのビジネスビルで働いていた時、社員食堂で食わせてもらっていたのだが、普通に500円でボリューム満点の日替わり定食を食うことができていた。飯田橋の某携帯キャリアの本社に出向していた時も死ぬほど眺めのいい社員食堂で安いランチを食わせてもらったのを記憶している。
通常社員食堂で出される物と言うのは福利厚生の一環であり、利益を追求するものではないことから原価で提供されるのが当たり前であると考えられる。原価で提供される料理が一食600円以上というのはちょっと考えられない高級食材ではないだろうか?明らかにこの価格設定は社員のことを考えていない値段設定だと感じる。
寮費26000円に関しても恐らくトイレ風呂共同のドヤ街では一般的なスタイルだろうし、特に安くもない。立地を考えるともっと安くてもいいと思う。光熱費込みで20000円ってところが妥当だろう。
とにかくこの必要経費があまりにもひどすぎる搾取だと感じる。
パソナの若者就業支援プログラムがあまりにも貧困ビジネスのまとめ
西成に住んで貧困ビジネスというものを見てきた私から見て、このパソナグループの若者就業支援プログラムというのはまさに貧困ビジネスの極みと言っていいものだと感じた。
西成にも貧困ビジネスが蔓延しており、YouTuberなども紹介動画を出しているが住み込みで働いても賞味期限切れの弁当を支給して弁当代を取るし、交通整理の仕事で制服レンタル代を取るところもあるし、壊れた備品をいちゃもんつけて使った人に修理代払わせるし、寮費も天引きされるし、なぜか寮の部屋の切れた電球代とか請求される。そこそこの給料が支給されても手元に残るのはわずかで貧困からどうやっても抜け出せないシステムとなっているのだ。
最近では貧困から抜け出せなかった人々が高齢者となり、その高齢者を使った貧困ビジネスの街になっている。生活保護の無料相談と書かれた事務所が大量にあり、老人ホームもたくさんあるし、障害者雇用施設もたくさんある。福祉の街と聞こえのいいように言っているがまさに貧困ビジネスの街という状態だろう。
貧困ビジネスで大金を稼いでいる人にインタビューしている記事があったがその人物は生活保護を受けている人間をニワトリと呼んでいた。勝手に卵を生んで金を生み出すニワトリを飼っているのだと…。
西成区に住んで思うのが格差の激しさ。貧困ビジネスで稼いでいる層はベントレーやらフェラーリやらの高級車を乗り回し、毎日のようにあいりん地区の路地で高級車と出会う。
その傍らでは非常に寒い中、外で寝ることを余儀なくされる老人がいる。
これが自己責任の資本主義の世界だと言われればその通りではあるがこんな世界がこの先続いて本当にそれでいいのか?
私は貧困ビジネスを悪としてこの世界から滅ぼしたい。
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