田舎暮らしのメリットvsデメリット!!
最近田舎は生活費が実は高いとか都会の方が住みやすいとか色々と盛り上がっているみたいなので今回は旅ニートである私が色々なところを見たり聞いたりしてきたことを踏まえて田舎暮らしについて考えてみる。
老後は田舎でゆっくり暮らしたいは危険
若いうちは給料の高い都会でバリバリ働いて定年退職後は生活費の安い田舎で自給自足生活みたいな暮らしをしようかなと考えている人が結構いるような気がするが割りと失敗するパターンなのでちょっとデメリットをいろいろ書いてみよう。
田舎暮らしのここが辛い
田舎はコミュニケーションが重要
田舎の人は村社会なので隣近所との交流が多い。早朝の草むしりやら町内会活動、祭りとなんやかんやの集まりがとても多い。
その他にも畑で取れたと色々持ってきてくれたりするし非常に接触が多い。
都会では隣に住んでいる人がどんな人かすら知らないことがあるが田舎ではもうものすごい勢いで家族構成から子供の学歴から何から何までみんなが知っているようなプライバシーなんかありゃしない生活が待っている。
ちょっとでも草むしりをサボったりすれば都会の人はこれだからと噂になる可能性もある。言わば監視社会になっている。
田舎は店が少ない
都会なら自転車をこげば2,3店舗ぐらいスーパーを回れてどっちが安いとかで買い物をできるが田舎は自転車で行ける場所に小さな商店が1店舗しかないとかよくある。
下手すると車が無いと商店まで1時間以上かかることすらある。
そうなるとどうなるのか?独占状態の小さな商店は値引き販売などという言葉は知らずすべての商品が定価販売。
おばあちゃんとかおじいちゃんが店をやっているのでよく見ないと賞味期限の切れた物が売られていたりする。
でもこの店しか店がないのでそこで買うしかない。都会の方が圧倒的に買い物しやすい。
外食店に関しても同じこと。
どんなにまずくてもそこしか店がなければ客が来るのでクォリティーは上がらない。
行くといつものメンバーが昼間から酒を飲んでいる。そこしか店がないからみんなそこに集まってくる。
旅行などでそんな店に入ってしまうと珍しがられてめっちゃ話しかけられる・・・。
競争原理の働かない場所では全てが割高でクォリティーの低いものになる。
田舎は道が整っていない
田舎になるとどうしてもインフラ設備に手が回らない事が多く、「絶対ここ信号いるやろ!」ってところに信号がないからめっちゃ渋滞することがよくあるし、狭くて軽じゃないとすれ違えないような道だらけなので渋滞が発生する事がよくある。
山道などでは落石や土砂崩れで通行止めになることがよくあるがそんな道たくさんあるので中々通行止めが解除されないことも。長い間大幅な迂回を余儀なくされる生活・・・。
田舎は交通の便が悪い
田舎のバスや電車は一時間に1本あればいい方で利用は非常に不便である。都会の10分に1本電車が来る暮らしに慣れているとやっていけない。足代わりの車が必要となる。
最近はLCCがあちこちの空港で利用できるようになって飛行機を使えば結構国内や海外に旅行しやすいのだがLCCが飛んでない空港はまだありその周辺に住むと旅行がとても不便になる。
田舎はエンタメがない
遊ぶところがイオンぐらいしかない。都会なら映画館やボーリング場やダーツバー、ボルダリングジム、カラオケ、スポーツクラブと色々遊んだり生活を豊かにしてくれる設備があるが田舎だと無いところが多い。
あったとしてもこれから田舎の人口が減っていけば潰れてしまう可能性も高い。
スマホのゲームをしたくても電波が3Gしか飛んでないところとか結構あるし下手すりゃ圏外・・・。テレビは3つぐらいしかチャンネルが入らない。
田舎は動物や虫が多い
今田舎の人口は減り続けて耕作放棄地が増えている。そうなるとどうなるのか?山から動物が人里に降りやすくなっているのである。
昔は畑と森の間に薪を取るための薪炭林という緩衝地帯があったので動物は人里におりづらかった。
今はエネルギー革命により薪炭林は放棄され森になってしまっている。
そうなるとどんどん野生動物に侵入を許すことになり鹿や猪、猿などに作物が荒され放題。
庭に野菜を作って自給自足を考えているならかなり金をかけて電気柵を設置しなければならないようになっている。
他には森から虫が大量に押し寄せてくるので見たことのない虫が家に侵入してくるのは当たり前。
ありえないサイズのムカデや信じられない数のゴキブリと日々戦い続ける必要があるだろう。(宮崎の父の実家のゴキブリホイホイを覗くと粘着部分が全てゴキブリに覆い尽くされていた・・・)
仕事がほぼ無い
田舎はコンビニも少ないし、アルバイトするような場所はほとんどない。もちろん正社員で働くような場所もあんまりない。
仕事といえば林業や農業、漁業などの一次産業になるので体力がないとやっていけない。農協とか役場の事務などは地元のコネがないと中々採用されづらい。
そんなわけで給料がとても安くても大丈夫なぐらいの蓄えがあったり副業があったり自分で起業してお店をやれるスキルがあったりしないと生活費を稼ぐのは中々厳しい。(自給自足できればいいが)
ネットで稼ぐスキルがあれば田舎で都会の仕事をこなすことで年収の維持は可能。
田舎暮らしのメリット
ちょっとデメリットが多くなったのでメリットも書いておく。
田舎はフリーダム
都会だと狭い庭でバーベキューをしようものなら煙がどうだとか苦情が来ることがある。花火をしたくても近くの公園や河川敷まで行かなければ出来ない。
犬を飼うのも小型犬じゃないと買えなかったり、鶏とかヤギとか家畜系は匂いが心配で飼えないとか相当な制約があるが田舎では何をしようがフリーダム。
ダイオキシン出まくりの謎のゴミを燃やしまくっても特に苦情はこないし、庭に鳥小屋作って卵を生産してもいいし、豚小屋作ってもいい。木を植えてブランコ作ったりめっちゃ色々やっても特に苦情が来ることもない。
田舎は資源が豊富
近くに製材やっているようなところがあれば仲良くしていらない端材を貰って倉庫を作ったり鶏小屋を作ったり出来る。
川に行けば増水した時に流れてきた木材がいっぱい落ちてるし、ヨシとかを切って来てすだれを作ったり出来る。色々な物が僅かな材料費で作れるのは田舎の特権。
水なんかは湧き水がいくらでも湧いているから天然水飲み放題。
仏壇に供える花とかもその辺にいくらでも生えている。
色んな物がタダで手に入るのは田舎のメリットだろう。
狩猟生活ができる
狩猟の免許を取れば禁猟区を除いて山で獲物を取ることが出来る。罠を作って大型のイノシシを取ってさばいて食えば新鮮な肉を食べ放題。そんな大物はなかなか取れないかもしれないがカモぐらいなら結構取れる。
川に行けばスッポンやらコイやらが取れるし、海でも魚釣り放題。
春になれば道路脇にいくらでも山菜が生えているし、秋になればアケビやら栗やらが道路脇で取れる。
狩猟採集生活が楽しい。
市場が安くて新鮮
地産地消で安い野菜を直売所で買ってきて食えるのはスゴいメリット。とにかく何でも安すぎるぐらい安く都会のスーパーで買うのがアホらしくなるぐらい。
しかも新鮮で美味しい。
特に海産物は抜群の鮮度なのに信じがたいぐらい安い。都会とは比べようがないメリットの一つである。
田舎暮らしを考えるのまとめ
上に書いたことをまとめると、まず田舎暮らしは老後するもんじゃないということが言える。
65歳ぐらいならまだまだ元気で自分で色々出来て車も運転できるし畑も出来て狩猟も出来るが70歳を超えてくればどんどん体は衰えてまともに動けなくなってしまう可能性が出てくる。
特に都会ぐらしに慣れている人に田舎での畑作りや狩猟などの山仕事はとても厳しく生半可な覚悟では無理。
80歳を超えて車の運転もまともに出来なくなれば買い物すら過酷な状況になり、病院通いはものすごい負担になるだろう。
そう考えると田舎暮らしは一通り都会での遊びを経験してもう都会暮らしはうんざりと感じ始めた30代前半辺りで一度田舎暮らしを経験しておくといいと思う。
若いうちならやり直しは効くのでどうしてもダメなら3年ぐらいで都会に戻る事もできるだろう。歳を取り過ぎているとやり直しは厳しいと感じる。
私の考えとしては田舎暮らしは本当に狩猟採集や畑仕事が好きで何年も続けてきた人とか自然が大好きで毎日山を登りたいと言うような人が暮らす分には向いている場所だけど大多数の人間にとって住むには中々厳しい場所であると感じる。
特に都会に長く暮らしてきたような人は移住するなら入念なライフプランを計画して幾重にもリカバリーできるようなプランにしておかなければならないだろう。思いつきでは必ず失敗してしまうように思う。
最近は田舎に複数人でシェアするタイプの別荘などもよく販売されているのでそういうのを利用すると1年に1ヶ月ぐらい田舎暮らしするような事もできるだろう。いきなり移住するよりもそういうのを試すのもいいかもしれない。