ナチスドイツの独裁者、アドルフ・ヒトラーの演説に学ぶこと

ヒトラーの演説に学ぶこと
しくじり先生の特番でオリラジの中田氏が先生となり歴史を学ぶというのがあった。

その中でヒトラーの演説テクニックについて紹介されていたのでちょっと書いておく。

ヒトラーが独裁者になれた２つの理由

ヒトラーは元々は中学を落第するような落ちこぼれで誰にもバッシングを受けたくないからという理由でホームレスに逃げていたような人物だった。
そんなダメ人間がなぜ独裁者になれたのか？２つの理由がある。

ヒトラーには演説の才能があった。学校の勉強は全く出来なかったが人と議論することや観客を熱狂させることに長けていた。その証明に最初は１００人の規模の会場で演説していたのがあっという間に２０００人規模の会場を埋め尽くすレベルまで達した。

ヒトラーは調子に乗って武器を持ち民衆ともに暴動を起こしたのだが捕まって裁判になった時も演説力で軽い刑になっている。

ただ、演説力はすごかったのだがラジオを使って宣伝しようとしても全く実力が発揮できず人に向かってでないとその演説力は発揮できなかった。

ヒトラーを独裁者にしたもう一つの理由はデザイン力。ファッションデザイナーに党の制服をデザインさせてナチ党はかっこいいというイメージを作り出し若者の支持を集めた。

ただの政党なのに軍服をモチーフにしたかっこいい制服を着用することで圧倒的に目立ち、ブランドとしての価値を高めることに成功したわけである。

ヒトラーの演説がなぜひとの心を動かしたのかについても書いておく。

ヒトラーはジェスチャーにこだわり、色々なポーズをいろいろな角度から写真に取らせて演説に使うものを選んでいた。練習もしていて演説におけるジェスチャーの重要性を知っていたのだということである。

ヒトラーの演説には流れがあった。それが一番重要なことだと考えられるがそれを説明すると、

今この国ではこんな最悪なことが起こっていてこのことは非常に大きな問題であるといったような説明を行う。ドイツの場合第一次世界大戦の莫大な賠償金と領土の没収などで国の経済が破綻寸前で失業者が非常に増えていたことが大きな問題であった。

人々の不安を煽り絶望のふちに追いやっておいてからこうすればいいという目標を説明する。

この問題の裏側で暗躍しているのはこいつらだ！と意外な存在を登場させる。ヒトラーの場合ユダヤ人だった。

最後にみんなで一致団結するために声を出す。ヒトラーの場合「ハイル・ヒトラー」であった。

などのテクニックを使用している。

これ悪用している奴いるよね？

この番組を見て思ったのはこのヒトラーの演説テクニックを悪用している詐欺師や悪徳商法が結構あるということ。

ちょっといくつか挙げてみる。

よくおじいちゃんおばあちゃんが集められて羽毛布団やら健康食品やらを売りつけるやつ。

この催眠商法はまずやたらと安いイメージを植え付けて最終的に高い羽毛布団をやすいと感じさせるパターンのやつとかやたら健康の話をしまくって最終的に高い健康食品を買いたくなるようにするテクニック。

この催眠商法で使われているヒトラーのテクニックは魔法のフレーズを叫んで一致団結の部分。大体この手の催眠商法は客に声を出させる。それによって気分が高揚していき正常な判断ができなくなるのである。

オウム真理教が有名だがこれも勧誘の際にひたすらネガティブなことを語り、この世界は終わりに近づいていると錯覚させて、教祖が新しい目標を語り信者の心をつかむ。

とある新興宗教ではさらに「最高ですかー」「最高です！」の掛け合いで一致団結感を作り出していた。

いわゆるマルチ商法であるがこれに関しても必ず勧誘の時にセミナーに参加させられ演説を聞かされる。そのセミナーで語られるのは口下手で友達も少なかった私でも会場を埋め尽くす観客の前で饒舌にセミナーを開くことが出来るようになるという希望に満ちた内容。

さらにネットワークビジネスではほぼ確実に巨大な会場を貸しきってド派手な表彰式イベントを行う。成功話で会場を熱狂の渦に巻き込むことでビジネスへのめり込ませる事ができる。

この話は国民全員が必要知識として知っておかなければならないことだと私は感じた。なぜならこの演説テクニックを応用した手法で騙されて必要もないものを買わされたり、本当は何も実行力のない絵空事を語っているような政党に票を入れてしまったりする可能性があるからだ。

今だったら放射能汚染問題について不安を煽り、その解決法として健康食品を売りつけたり、脱原発を推し進める政策で票をもぎ取ったりすることが可能。常に冷静に物事を判断できる用にしておかなければならない。

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2016.09.12