しくじりニック…俺みたいになるな!
しくじり先生を見て、おれもみんなに俺のしくじりから色々学んで欲しいかもしれないと思いブログに書き残しておこうと思う。
IT業界に憧れてWebデザイナーに転職
新卒で釣具屋に就職したはいいものの新店長からのパワハラがひどいし、給料が安いし、もともとコミュ障なのに接客業は厳しい自分に腹が立ってきたし、なんならADHD的な素質を持っているのでレジとか無茶苦茶ズレまくるし、計算も出来ないからセール価格をさらに値引いて原価割れして売っちゃうしマジで苦悩の新入社員時代を送る。
色々考えた結果、釣具屋店員なんて20代でやらなくても30代になっても40代になっても出来るのに若い時期をこんなところで過ごすのはもったいないと転職を決断。
何も次を考えずに転職したので一旦本屋へ行って転職のマニュアル的な本を買う。辞めてから買うものではない…。
その本にITの業界について書かれていてWebデザイナーという仕事があることを知った。なんかかっこいいのでこれを目指すことにした。
Webのことは大学の時にサークルのホームページを作ったことがあるのでなんとなく知っているレベル。
Webデザイナーになるにはどうすればいいのかちょっと調べたら学校があるらしい。補助金が出るとか書いてある。デジタルハリウッドが有名らしいので一回大阪のデジハリに行って見学してみた。
ただ、全然計画性無く前の仕事をやめたので全然お金がない。分割払いでも払えるらしいが職業訓練校で無いか探してみることにした。
神戸にあったので入れるかハローワークで聞いて試験と面接があり、無事不合格。まぁさすがに人気みたいだった。
大阪の方にもあったのでそっちを受けてみたら入れた。
3ヶ月勉強してWebの最低限の知識をゲットした!内容はHTMLとCSSとJavascriptとドリームウィーバとかの業務ソフトの使い方。その頃はマクロメディアが基本的にWeb業界のソフトを作っていてFlashとかでアニメ作ったりして楽しかった。
地元ではWebデザイナーに就職できず…
しくじりポイント一発目はこれで職業訓練校を卒業したばっかりの若造では大阪に就職先が無かったのである。
同じ訓練校に通っていた他の人の就職の結果とか聞いても、もともと何年も印刷業界でデザイナーやってましたとかの人が簡単に次が見つかっている感じで若造はだいたいWebデザイナーにはなれていない。
訓練校でつるんでいたかなりWeb業界に詳しい友達もなんか結局電子書籍とかのウェブ漫画を作る会社でエロい画像を修正する仕事に就職していた。
他のメンバーも結局Webデザイナーになれたって人は本当にごく一部の人間のみという感じだった。
私は何社か正社員で探すも面接前から聞こえてくるのは「前職釣具屋店員か…厳しいな…」みたいな声。面接での手応えなど一つも感じなかった。
しょうがなく、派遣社員で修行して実績作ってから再就職しようかとWebに強い派遣会社に登録。
さぁ大阪で仕事を紹介してくれ!と頼んだところ、全然関係のないゲームソフトのデバッグとかの仕事しかない…。嘘だろ…派遣ですら未経験で職業訓練校でたばっかりの若造にはWebデザイナーの足がかりになるような仕事すらないのか…と絶望。
そこを断ると一切連絡が来なくなってしまった。
そうやって大阪でのWebデザイナーの道が閉ざされてしまったのであった。
教訓:技術職は経験が重要。経験無き者に与えられる仕事が全く無いので注意して異業種への転職を考えよう。なんでもいいから実績を作らないと仕事はもらえない。
Webの仕事は東京にいっぱある
ラッキーだったのは東京に友達がいて大阪にWebデザイナーの仕事が無いから東京で就職先探すのに家泊まらせてと言えたこと。
東京に何のつてもないとWebデザイナーになるという道が無くなっていたかもしれないが、運良く大学が東京だったことで東京につてがいっぱいあった。
そして友達の家に転がり込んだはいいが友達が彼女と同棲するから出ていってくれと言い放ち家を探さなければならなくなってしまった…。
でも家を探している間は泊めてくれたので感謝しか無い。家が決まった後もなんやかんやでいつも飲みに行ける友人がいたのは非常に運が良かった。
東京での仕事探しだが、マジでいくらでもある。Web制作会社はたくさんあってWebデザイナーを募集する会社が山ほどある。ただ、その頃はWeb業界の黎明期だったのでやばい会社はマジで超絶なブラック企業であることが多かった。
一社目で正社員として採用が決まりかけたが、ブラック企業の雰囲気を感じ取り、やっぱり派遣社員で一旦探そうとしてみる。
大阪では全然仕事を紹介してくれなかったWeb業界に強い派遣会社だが東京の部署ではすぐに仕事を紹介してくれて3ヶ月限定の仕事だけどすぐ紹介できるって言われて、オフィスワークの経験を積んどいた方がいいかなと入ることになった。
だがしかし、もう人が決まったと言われておじゃん!マジか!と思ったら別の会社を紹介され、そこならWebデザイナーとして働けるらしいので面談に行くことに。
紹介された会社はなんとネットワークビジネスをやっている会社だった!私は鳥肌実が大好きでネタを色々見ていたのだが「アムウェイの勧誘を欠かさず行っております」というフレーズをよく覚えていた。そう、マルチ商法の会社なのである。
面談の時にうちの会社のシステムとかわかる?と聞かれたのでアムウェイと同じですね!わかります!って元気よく答えておいたら無事採用。
まぁ別に派遣先がマルチ商法やってたからと言って俺がマルチ商法をするわけじゃないから別にいいかと時給1350円で派遣社員開始!
ネットワークビジネスってほぼ外資系なのだけどこの会社も外資系。会社のサーバーはアメリカにあってパソコンも全部アメリカキーボード。戸惑うことだらけのオフィスワーク開始であった。
ただ、仕事内容は非常に理想に近くて、こんな新商品が出るからこんなサイト作りたいと言われて自由にサイトを作る感じ。応募フォームをCGIで作ったり、全面フラッシュのサイトを作ったりと実績を積むにはちょうどいい会社だったのである。
ネットワークビジネスの会社って会員を集めるためにイベントがバンバン開かれていて、いっぱい売った人が表彰されるとかグループでバトルするとかそんなのが多い。そのためのサイトをたくさん作るので結構忙しくて思ったよりも経験を早めに積めたと思う。
オフィスもきれいで働く人も結構いい人が多くてイメージしてたマルチ商法とはだいぶ違う会社だったと思う。
憧れの正社員に転職も地獄のハードワーク
この会社で1年ちょい働いて、時給1350円で電車賃自分で払ってボーナスも無く東京という場所の生活費も結構高いという状態にしんどくなってきてすき家でバイトを始めたりしたけどやっぱ体力的に無理ってことで辞めることにした。
次は正社員で働こうってことで転職エージェントを使うとこの経歴じゃあんまりいい会社無いよ、もっとプログラミングスキルを付ければWebデザイナーとして活躍できるよ、と言われて確かに!とWebデザイナー兼プログラマー的なポジションを目指して新しい会社に正社員として入社。
Webデザイナーの仕事などほとんど無く、ほぼプログラマーの仕事ばかりさせられるけどプログラミングのスキルが実務レベルで厳しいので社内システムを作らされる。
他の社員はみんな元々大企業のプログラマーだった人が引き抜かれて作られた会社だったのでめちゃくちゃ出来る人ばかり。仕事が出来ないのは私ぐらいなもので雑用は全部引き受けることになる…。とにかく炎上した案件に真っ先にぶち込まれて昼夜を問わずひたすら仕事…。納期が近くなると2ヶ月連続休みなしとかもあって中々のブラック労働であった。
これで残業代とか稼げたらいいのだけど年俸制と言う名の定額働かせ放題だったので給料一切変わらず。
やれてる仕事もWebデザインとは程遠いプログラミングが多く、名刺の肩書も何故かシステムインテグレーター…何のために東京まで来てこんなブラック企業で働いてんのだろう?と虚しくなる。
彼女とのデートも急な仕事でおじゃんになるし、もはや限界じゃね?ってことで辞めてちゃんとWebデザイナーになるのを目指す。
究極のブラック企業?魑魅魍魎の巣食う会社へ
結局、この業界ってブラック企業がかなり多い業界でWebデザイナー募集で会社に入ってもやったことのないAccessで業務アプリ作って?この本読んだらわかるから!とマジでわけわからん仕事をさせられる。そこはさすがにやり方がおかしいので1ヶ月で辞めることにした。
そして次の会社が中々出会わないレベルのやばいメンバーが揃った会社だった。
とりあえずやばい会社はまずホームページがやばい。ペライチのホームページしかない会社はマジでヤバイ。色んな会社行ってきたけどホームページ見ればもうやばい会社はわかるようになった。いまどきこんなホームページあるんかよってホームページの会社は大体やばい。
この会社のやばい話を始めるときりが無いので一つだけやばかった話を書いておくと会社の上の方にいる人間が横領しまくって利益ゼロになっていたせいで俺のボーナス一回も払われなかった。架空取引で横領できるシステムを上の方の人間が使いまくって会社の利益をずっとゼロにしていた。
なんでそんなことをしているのか?というと経営者と社長は別で社長は雇われ社長だったからだ。なので会社の利益を大きくしてみんなの給料を増やすことなんかより、会社の利益を仲間で横領しまくった方がええからそうしていたのである。恐るべき悪魔。
仕事内容はしっかりWebデザイナーっぽい仕事をしていたし、Webディレクションとかもやらせてもらって満足はしてたけど時々意味わからんほどの仕事量が押し寄せてきて2週間泊まり込みとかが定期的に発生していたのにボーナスなしなのである。利益を全部上の人間が横領してたから…。タクシー券はくれてたけど横領してた人間は俺が2週間泊まり込んでた頃、毎晩キャバクラ行きまくってたらしい。
まぁそんなスーパーブラック企業での経験も今ではネタとして語れるのでいいかと思えるようになった。そこで働けて良かったなぁと思えるエピソードは職場が六本木だったので、通勤中にめっちゃくちゃ芸能人をよく見かけたことぐらいだろう。テレ朝の女子アナはめちゃくちゃ良く見かけた。普通に歩いて出勤してたからね。他にもザッケローニが普通に歩いてくるし、銀行に日村さんいるし、レディー・ガガが来日してペットショップにいるのを見たこともある。小倉優子が普通にいたり、中田のあっちゃんなんて3回ぐらいすれ違ってるし家族も見かけた。
ってことでまぁ東京で働くってのは辛いけどミーハーなら楽しめる。
しくじった後に道は開ける
自分のしくじりを見つめ直すといい会社を辞めまくった結果、ブラックに行き着き終わるって感じになっている。
ただ、2007年というまだインターネットの黎明期とも呼べる時代にWebデザイナーという仕事を目指したおかげでブログだけで3年以上生活が出来るレベルでお金を稼ぐことが出きたわけだし、40歳を超えた今でもWebの仕事で生活することが出来ている。
人生なんてのはどう転んでも上手くいくのでしくじりを恐れて挑戦しない生き方を選ばないで欲しい。
感謝→Amazonの履歴を御覧いただきありがとうございます。収益はサイト運営に大切に使わせていただきます。