日立市は茨城県北東部にある海に面した市です。南北に長い市で住宅地は山を切り開いて作られた場所が多くなっています。日立市は、日立グループの創業の地として知られています。
このページではそんな日立市に住んでいる方2名に日立に住んで感じる住みごこちについて紹介していただいています。
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日立市に40年住んで感じる住心地について
茨城県日立市(住民歴40年)日立市は日立製作所創業の地として知られ、昭和30年代~50年代は企業城下町として栄えた。
現在は日立グループの業績不振などで人口が減り日立市の中心部にある銀座通りもシャッター街となっている。
西側には多賀山地、東側には太平洋と、自然にも恵まれた風光明媚な土地である。
また、近年のパワースポットブームにより日立市入四間町にある御岩神社が注目を集めている。
日立市の治安
日立市の治安について外国人の居住率はそこまで高くないので外国人による犯罪等は少ない。
小中学校に度々不審者情報等の連絡はあるものの、町内と学校が連携し見守り制度が発達しているため、暗くなる前でなければ子どもも安全に遊ぶことができる。
ただし、夜に関しては日立市の主要駅である日立駅・多賀駅・大甕駅周辺の飲食店街の人通りがある場所以外は街灯も少なく女性や子供が独り歩きをするには用心した方がよい。
全体的にいえば大きな事件は少ない街であるといえる。
日立市の住みやすさについて
買い物に便利
買い物には便利コンビニをはじめ、飲食店・スーパー・大型家電店・ホームセンター・ドラッグストア等は市内各地に一通り揃っているので外食や買い物するのには困らない。
また車社会という地域柄、各店舗の駐車場も比較的広めに作られている。
立体駐車場もほとんどないので駐車するにも楽である。
子どもの環境がよく、子育てしやすい
一つの地域に3~4個と公園が充実しているので子ども達が遊ぶ環境は整っている。
自然も多いのでのびのびとした環境の中で過ごせる。
主要幹線以外の路地などは車の通りも比較的少ないので交通事故等の危険性も低く安心して通学できる。
各小学校では放課後・夏休み等長期休暇時の学童クラブを行っているので、共働きの家庭においても安心して子育てできる。
暮らしやすい気候
東側一帯が太平洋に面しているので、同じ県内の内陸部と比較すると平均3度は低く夏は大変涼しい。
台風などで被害を受けることもほとんどない。
また関東地方の北に位置しているにも関わらず、太平洋と阿武隈高地に挟まれているため冬も暖かく降雪もほとんどない。
年間を通してとても過ごしやすい気候である。
病院が多くて安心
医療・介護の充実総合病院は日立製作所が経営する日立総合病院と救急に特化したひたち医療センター以外の大きな病院は少ないが、それぞれの専門科の医院やクリニック等が市内各地に点在しているので医療機関には不便は感じない。
またデイサービスといった介護施設も多くバスで送迎してくれる上で価格設定も低めのところが多く老人がいる家庭でも安心して住める。
観光地やレジャースポットが有る
東側は一面海なので久慈浜・水木・河原子・会瀬・川尻・伊師浜と6つの海水浴場がある。
子ども向けレジャー施設としては2018年には爬虫類館を新設した神峰動物園、そこに隣接するレジャーランド(遊園地)、プラネタリウムや科学館を有するシビックセンターがある。
近年パワースポットで有名な御岩神社や観光果樹園など子どもだけではなく大人も満喫できるスポットもある。
日立の住みにくさについて
道路渋滞
スーパー、ホームセンター、飲食店等の店舗は充実しているものの各地に点在しているので車がないと移動には不便である。
しかし、南北に長い土地のため、山側を走る国道6号線と海側を走る国道245号線は慢性的な渋滞に陥るので車での移動に時間を有する。
海岸や山間部にバイパスを新設したが通勤退勤時間の渋滞は緩和されない。
公共交通機関での移動の不便
常磐線一本しかなく駅と駅の区間が長いので極端に駅が少ない。
通勤退勤時間以外は30分に1本程度なので不便である。
また、バスに関しては一部区間にバス専用道路を設けたが本数も少なく金額設定も高いので公共交通機関で移動するにはなにかと不都合が生じる。
娯楽的商業施設の乏しさ
東西を海と山に挟まれているため広大な土地を確保するのが難しく、デパートはもちろん大型ショッピングモールやアウトレット等の1日遊んで過ごせるような娯楽的商業施設がない。
企業城下町として栄えていたその昔には多くの映画館も存在したが現在は1軒もない。
そのため時間を掛けて車で近隣市町村まで足を延ばさなければならない。
子どもの通学
少子化に伴い市内の高校が合併などにより減少している。
市内の高校では学力に見合わず近隣市町村の高校に通う必要性がある子どももいる。
また小学校や中学校も合併の予兆があるので学区が遠くなってしまい通学が不便になる子どもも今後でてくる。
快適な住宅地確保
東側の海に面した地域は海抜0m地帯のところもあり大地震が起きたときの津波などを考慮すると住宅地として選ぶにはリスキーである。
一方、西側の山沿いの地域も山を切り開いて住宅地としているため土地が狭く隣接する家との距離が近くなってしまうデメリットがある。
中心部は主要幹線が通っていて騒音問題が出てくる。
以上から快適な住宅地を確保するのには難しい土地柄といえる。
日立の住みやすさ住みにくさのまとめ
日立市は大型の商業施設はないものの普段生活する上での店舗は充実しているので車さえあれば買い物するにも遊びに行くにも渋滞さえ気にならなければ問題はない。
しかし車を持っていない人や老人・子どもにとっては公共交通機関の少なさにより外出するのが不便な地域だ。
自然も豊かで治安もよく、また医療機関もそれなりに充実していて子育てには良い環境では住みやすい街ではあるが、公共交通機関の利便性がよくないので車を運転できない母親には子どもの急病時等に住みにくさを感じるだろう。
日立市は車社会の地域なのでよくも悪くも車さえあれば不便を感じず住みやすい。
交通公共機関がもっと充実すればさらに住みやすい街になるだろう。
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海と山とプライドの高い街「日立市」
日立市に住んでいる私が日立市の魅力とここがちょっとダメってポイントを紹介していきます。
日立市が住みやすいと言える理由
海がある
海鮮は本当に美味しい。江戸前よりも臭みが少なく、新鮮で黒潮のお陰で種類が豊富。観光客が買いに訪れる。
海水浴が出来る海岸が多い。海の家も渋いのだがあるし、水だがシャワー、トイレも整備されていて誰かが掃除してくれているので、トイレも海岸もきれい。
海から吹く風は夏は涼しく、冬は暖かい。東京より暖かく雪も降らないし降っても積もりにくい。
山がある
海を背にすると山がある。高速道路が通っているがやたら多いトンネルが山度合いを物語っている。
山菜、野菜、果物、米など農家の土壌も良く地産の穀物は多い。特にさつまいもがおいしい。乾燥芋(世の中では干し芋と呼ばれる)が有名だし、本当に美味しい。
食べ始めたら止まらないのでたまにご飯食べられなくなる。
桜がある
日本100選に選ばれる平和通りの桜並木は本当にきれいで、日立の春には欠かせない。
地元の人も多く訪れ遠方からも人が集まってくる。
ユネスコに登録されている日立風流物の台車の回転も見ごたえのあるものだし、いわきから馬の行列も来て大きく盛り上がる。
運転マナーがいい
救急車、消防車、サイレンを鳴らすパトカーに道を開ける。これが当たり前。
当たり前じゃないことに気づいたのは大学で上京したときだ。
信号のない横断歩道では車はほぼ止まるし、止まってもらったらお礼の会釈は欠かさない。
当たり前にみんなやってる。
警察の運転者への注意も厳しく、受けとり方も皆真面目に受け取っている。
観光客が少ない
観光客は滅多に見ない。観光客による被害や悩み、苦情などはない。強いて言うなら桜祭りの時車道にはみ出して写真を撮る中国人ぐらい、テレビのニュースで話題の中国人観光客がいるっと盛り上がったほど。
観光客が少なくお金は入ってこないが、迷惑は受けないので住みやすい。
住みにくい理由
住みやすいところがあれば住みにくいところもあるのでそれも包み隠さず紹介。
田舎すぎる
田舎。チェーン店でCMするような新メニューも5割方やってない一部地域に入ってる。
ハクビシンが車に引かれて死んでる。タヌキが家の前に出てくる、雉が車道を横切る、山に入れば狐に化かされる。映画館がない。
市民のプライドが高い
一度栄えて落ちぶれた街。日立製作所が流行っていた頃、日立市はかなり盛り上がっていたしその頃今の日立市ができたようだ。
商店街だったり、駅前だったりは昭和な建物が多く、映画館も4箇所ほどあった。
かつては百貨店もあったが、その勢いが落ちていくと同時に街は衰退していくが人々にプライドだけが残った。
商店街はシャッター街になり、日立市の中心地はいつも人がまばらだ。
だが、我らには日立製作所があると心の片隅で思っている。市役所の職員も駆り出され日立製作所の野球の応援に行く。
ひとつの会社が市民の心の拠り所になっている。
変に都会
田舎なら、ど田舎な方が映画とかに使ってもらえそうなのに、一度栄えた時の中途半端な高さのしかも古いビルが立ってる、と思えば隣の店は潰れてしまっているし、大概の家はプロパンガス。
家を借りるときの家賃は高めで、風呂はガチャガチャという旧式のバランス釜が多い。
物価も高めだが給料は安い。一度栄えたためになんだか中途半端。古いものを壊さないと新しいものは作れないのに壊すお金は持ってない。
買い物の品数が少ない
基本的にみんな、東京まで買い物に行く。
それができないときは、片道一般道で2時間ほどかかる水戸市内原にできたイオンモールまたはひたちなか市のファッションクルーズというモールに買い物に行く。
服や雑貨など市内では満足いく買い物が出来ない。おしゃれな有名な服のブランドもないし、ブティックもないし、家具屋もない。あるのは車屋さんばかり。
若者は東京に行ってしまう
東京に買い物に行くついでに、みんな東京で就職してしまう。
大学を出た人は、賢い人たちは、東京に行ってしまい、地元に残るのは、ヤンキーかギャルが多い。
東京に行ってしまった人たちはほぼ帰ってこない。
学んできたことを日立で生かして欲しいのに。街にはお年寄りばかりでお店が閉まって潰して大きなデイ・ケアサービスが出来上がる。
古きを壊し新しきを作る
わたしに資産があれば、とそんなことをいつも考えている。
古きよき昭和の町並みならそれはそれで活かせるのに、中途半端にマンションが入り込んできてしまったり、となかなか現状を活かす術はない。
食事は美味しいし、自然環境もよいと思うので、もうちょっと楽しみのある街になってくれたらもっと住みやすくなるのに。
そのためには日立製作所のことは忘れて自力でやろうという気合いが必要だし、あの頃の建物も思考も古きを壊し、今を生きるために新しいものを作って若い人を集めて、子供を産んでもらって人口を増やしてもらって、やたら増やした小学校が廃校に追い込まれないよう食い止めて、その子達が育っても地元で輝けるそんな街にして行きたい。
毎日が楽しい街にしていきたいなと思う。
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100点満点中60点の街
茨城県日立市の治安について
治安についてはよくも悪くもないです。
昼間は時々浮浪者がふらついており、ゴミを漁るのを見るぐらいなので特に問題はないです。
夜は街灯も整備されていないところが多く、暴走族(?)のバイクが夜走っているのであまり出歩かないほうがいいと思います。
また、空き巣被害も時々あり、夜のほうが狙われやすいので戸締りはしっかりしたほうがいいです。
知り合いが実際に夜、空き巣の被害にあいました。
パトカーの巡回は多いほうだと思います
茨城県日立市の住みやすい理由
1、夏は涼しく、冬は暖かい
日立市は太平洋の海に面しており、浜風がよくふいています。
また、高いビルも全くないので日立市全体にこの風が行き渡ります。
浜風は気温に左右されないため、体感的には夏は涼しく、冬は暖かく感じます。
茨城県の北部に位置している日立市ですが、南部より冬は高い気温になります。
日立市では地元の人がこの話をよくしてくれます。
2、家賃が安い
地方の市なので当たり前かもしれませんが、家賃は基本的に安いです。
2LDKを6万前後で借りることができます。
日立市は東側が海、西側が山になっており海に近いほど家賃が安くなります。
これは新築アパートも同様です。
また、土地代も比較的安いので家を安く建てたい人にはお勧めの街です。
新しい家がどんどん建っています。
3、生鮮物が安い
これも地方の市なので当たり前かもしれませんが、スーパーに行くと基本野菜が安いです。
日立市は基本工業の街ですが、少し街を出るとのどかな田園風景が広がる街です。
農業が盛んなので野菜が安く買えます。
直売所もあります。
また、海の街なので魚も豊富な種類がスーパーに行くと揃っています。
おさかなセンターと呼ばれる生鮮市場もあり、交渉次第では破格の値段で販売してくれます。
4、観光地へのアクセスがよい
茨城県といえば日本三名瀑「袋田の滝」が有名ですが、袋田の滝までは車で1時間ほどで行くことができます。
また、日本でも有名なパワースポット「御岩神社」には車で30分程で行くことができます。
日立市にも海が見える動物園で知られる「かみね動物園」があり、日立駅からでは車で10分ぐらいです。
他県ですと福島県のいわき市のアクアマリンやハワイアンズへのアクセスもかなりよいです。
5、子供のいる家庭にやさしい
日立市は人口減少が著しい街なので、子供のいる家庭は非常に優遇されます。
まず、1人赤ちゃんを産むごとに1万円支給されます。
ほかにもベビーベッドの貸し出しや妊産婦のタクシー補助など様々な優遇を受けることができます。
一番特徴的なのは、小学生のランドセル無償配布です。
ですので、日立市の小学生は皆同じランドセルを持っています。
茨城県日立市の住みにくい理由
1,渋滞が起きやすい
日立市1番の住みにくい理由といっても過言ではないと思います。
日立市には北から南に国道6号線が走っていますが、この国道が恐ろしく混むのです。
通勤、帰宅時間、休日などはよっぽど早く出ないと渋滞に必ず巻き込まれます。
混んでいないのはゴールデンウィークやお盆、お正月など長期休暇期間ぐらいです。
(日立市の住民は県外出身者が多いので)
2、交通の便が悪い
他県の人が日立市に来るのは大変だと思います。
逆も然りです。
電車は日立市の北から南を走る常磐線がありますが、1時間に1本のペースです。
特急が日立駅に止まりますが、これも1時間に1本。
また高速バスは東京方面にたくさん出ていますが約3時間かかります。
市内を走るバスについては、これも本数が少なく、かつ乗車賃が高いです。
日立市に住むなら自家用車が無いとキツイと思います。
3、商業施設が少ない
人口減少のせいもあるのか、日立市には買い物できるお店があまりありません。
映画館もありません。
1番の目玉は日立駅の目の前にあるイトーヨーカドーです。
最近、新しい漫画喫茶が1件できましたがオープンした直後は行列ができていました。
パチンコ店は多いです。
また、釣り場やゴルフ場も近いので関連するお店はあります。
4、坂が多い
日立市は東は海、西は山になっていますが、東から西に行くにしたがって勾配が上がっていく作りになっています。
また北から南にかけても上がり下がりがあるので、全体的に坂がある道が多いです。
自家用車が無いと住むのは難しいです。
5、水がまずい
飲用水は美味しくないです。
日立市民は浄水器かスーパーの飲用水を買って飲んでいます。
農業地も多いので水が美味しいかと思いきや、泥臭くとても飲めたものではありません。
沸騰させて味をつければなんとか飲めます。
お風呂や洗濯などには特に問題はありません。
茨城県日立市の住み心地まとめ
住みやすさを点数でいうと100点中60点といったところです。
住みにくい点を何点かあげましたが、もし住むのであれば自家用車があることは最低条件かと思います。
他、水がまずいということに関しては多少コストがかかりますが、浄水器があると便利です。
また住みやすさであげた通り、通年気温が安定しているので過ごしやすいことは大きなメリットかと思います。
物価が安く、子供のいる家庭にも優しい市なので子供のいる家庭が家を建てて住むのはおススメです。
ただ、商業施設が少ないのでそこに物足りなさを感じるかもしれません。
最近映画館がたつという噂を耳にしましたが、いつ出来るかは不明です。
いろいろ述べましたが少しでも参考になれば幸いです。