いろんな貧困ビジネスがある!「今日から日雇い労働者になった」書評


今日から日雇い労働者になった 日給6000円の仕事の現場
この本を読んだ。
なぜか?別に俺が日雇い労働者になりたいからではない。
この国の裏側に隠された真実が気になるからである。

一見すると世界で3番目の経済大国で豊かな国である日本だが、実際には貧困は実際にそこにあって住む家さえない人々が暮らしている。

今回はこの本の中で出てきたものを中心に貧困ビジネスについて書いていこうと思う。

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東京には格安の宿がある

この本を読むまで全く知らなかったのだが日雇い労働者が多い山谷というところには日雇い労働者向けの宿がある。
価格は1800円から3000円程度。
ビジネスホテルに泊まると都心なら1万円以上はかかる郊外でも5000円以上は確実にすることを考えると非常に安い。

漫画喫茶では置き引きなどもあり、うるさい客も気になって寝づらい。カプセルホテルやサウナも同じようにうるさいので寝づらい。

この日雇い労働者向けの宿はちゃんと簡易ベッドもあり、ホテルの様相をしている。詳しくは下記のURLのサイトで紹介されているので見てみてほしい。

参考サイト東京の安宿を探してみると山谷では三畳一間の個室に2000円台で宿泊可能でした

トイレやシャワーは共同というところは少しつらいものの気にしなければ気にならないだろう。

私もイベントなどで数日間上京する時などには非常に安く泊まれるので積極的に利用していきたいと思った。

空き缶拾いは軽トラ一杯2000円

ホームレスの収入源といえば空き缶拾いであるが北京五輪が終わった今アルミ価格は下がってしまい稼げない。

大体目安として軽トラ一杯で2000円。一晩集めて回っても軽トラ半分くらいにしかならないので1日で2000円程度が限界か?

空き缶収集業者で働いていた知り合いは「ホームレスが臭すぎてファブリーズをルンペンにかけまくったった」って言っていた。扱いはとてもひどい・・・。

他にも縄張り問題とか自治体が回収している場合窃盗になるとかの問題も多い。

雑誌を拾って売る仕事

大きな駅だと路上で雑誌を売るおじさんがいるけどあれは全部電車とかの駅で拾ってきた雑誌。
この雑誌を集める仕事はいくらぐらいになるのか?
大体が一冊20〜30円で取引されるとのことだ。
路上での売価は100円なので売るおじさんはかなりボロい・・・。

お色気雑誌は単価が高いので一冊200円で売れたりもするようだ。
一日拾い集めて大体1500円〜2000円というところだろう。

日雇い労働の単価は一日6000円

この本の筆者は軽作業系の日雇い労働を中心に探していた。ダイレクトメールの梱包とかティッシュ配りとか掃除とか交通調査員など怪我とかはしないような仕事ばかり。これが建築現場とか特殊技能を使った仕事ができればおそらく日給1万5千円レベルの給与も可能かと思われるが普通のだれでも出来るレベルでは日給6000円低度が妥当。

これが現実である。
高いと思うか安いと思うか?
週一回休みで月給15万円・・・ワーキングプアとはこのことだろう。

軽作業ではキャリアもつかないし、周りの人間もろくな人間ではない。まさにデフレスパイラルといったところか・・・。
こういうところで働いてる人は変な人が多くてマルチ商法の勧誘をしてきたりするらしい。本当に終わっている世界だ。

書評まとめ

今回、「今日から日雇い労働者になった」を読んで本当にためになった。
実際に興味があってもホームレスに聞きに行くのも気が引けるしメディアはこういった現実を報道しない。
自販機の下を一晩あさって600円とかいうような内容の話は非常に興味深かった。意外と落ちてないもんなんだね。

ただ、この本の筆者はこの貧困の世界で生きる人々のことを非常に上から目線で侮蔑する口調で語っている。私は人は皆好きで貧困になったわけではないと思うので少しその点は「何様やねん」と思いつつ読み進めた。

私はその気になればある程度のものを手に入れることができ、毎日好きなものを食べて凍えることのない布団で眠ることができるがすぐそばにこのような貧困が存在していることに驚き、すべての人にやさしい世界になってほしいと心から願った。

貧困ビジネスについて興味が湧いた人はYouTubeでホームレスにインタビューするチャンネルがあるのでそれを見てみるのも良いかもしれない。本当に人間の底辺というものを知ることが出来るだろう…。

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