アフィリエイトで生活してみた感想

アフィリエイト生活イメージ
アフィリエイトが簡単だと勘違いする人がいるとよくないのでちょっと現実を書いておく。

アフィリエイト収入で生活できるようになるまで

まだまだアフィリエイトが一般的でなかった時代からやっているのでノウハウなどが今ほど無かったのも原因と考えられるがそれほど甘くない現実を書いていこう。

ど素人だった2004年〜2007年

最初はHTMLって何?美味しいの?ってレベルだった。
もちろんサイトを作るのもサイト制作ソフト(ホームページビルダー)に頼り切っていたし、サーバーもプロバイダーについて来た低容量のサーバー。
そこからブログブームがやってきて色々なブログを作ったりした。
ライブドアから始めてアメブロに乗り換えてFC2でも株ブログやってたりした。
このころアフィリエイトというものを知った。Webデザイナーになるための職業訓練校に行っていた頃、友達から教えてもらったのだ。
その友達によるとAmazonなどの商品をブログで紹介したらサイト経由で物が売れたら金が入る仕組みで俺の紹介した商品じゃない物が売れても俺に金が入るらしいということだった。
取りあえずアマゾンのアソシエイトを始めてみたのがこの頃。
1年でビリーズブートキャンプが3つほど売れたがAmazonのは輸入盤なので安くて200円くらいにしかならなかった。

ウェブデザイナーなりたて期2007年〜2008年

無事訓練校を卒業しウェブデザイナーに転職して仕事中にワードプレスというブログソフトを知り、自分でサーバーを借りてブログを作ったりし始めたのが7年前くらい。
本格的にブログで稼ぐぜ!と心に決めて月3万円を目指して楽天や他のアフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)に登録。
ウェブデザインやってる友人からドメイン取った方がいいよって言われてドメインを取る。6年前くらい。
趣味のサイトを運営し、地道にコツコツページ数を増やしていく。
数字の出てるページの内容を膨らませて一つのサイトにしていく(ミニサイト化)。
この辺りで「SEO」(検索エンジン最適化)がアクセス数に重要な影響をもたらすこと知る。
アクセス解析はやっていたがもちろん忍者ツールズだ。
はっきり言ってよく出来ているものの、3ヶ月しかログが取れないし、広告が表示されるなどいまいち使い勝手の良いものでもなかった。
アクセス解析についてその頃働いていた会社の取引先に話を聞くとグーグルのアナリティクスというのがずっとログが消えなくて広告も出ないので便利だと教えてもらえたので早速導入。
アクセス数を監視しているとどうやれば「SEO」がうまく機能してアクセス数が増えるのかがわかって来た。具体的にはSEOについての専門のサイトがあるのでググって欲しい。
地道にコンテンツを増やしつつ検索エンジンに気に入られるように頑張っていた。この頃は純粋に自分のサイトのアクセス数が増えるのが嬉しくてもっと読まれたいという純粋な気持ちでサイトを制作していた。
収益化はほとんどしておらず、一応グーグルアドセンスを使って記事下などにバナーを入れるぐらい。一日でジュース一本分程度の本当にお小遣い稼ぎ程度だった。
そして2009年あたりに転機が訪れる。

検索エンジン統一!

なんとヤフーの検索エンジンがGoogleの検索アルゴリズムを使用することになったのである。
俺はパソコンを始めた当時、ウィンドウズ98が出始めた頃からGoogleのみを検索エンジンとして認識してヤフーは全く使ってこなかったのでもちろんSEOに関してもGoogleしか見てこなかった。
ヤフーがGoogleに切り替わりアクセス数は倍増した。
俺のサイトは割とニッチな趣味のサイトの中ではずば抜けてアクセス数の多いサイトとなった。
ただ、この時点で月間アクセス数は30万PV近くあったものの収益は月3万程度。
グーグルのアドセンスに関しては一日500円程度と一応昼ごはんの足しにはなるかな?って程度。
ホントはもっと効果的な位置に広告を貼ればよかったのだがそういうの勉強してなかったのでずっとサイドバーに広告を張っているだけだったからというのもある。
そう、俺は全力で追い風に乗ってずば抜けた存在になって尚、お小遣い程度の金しか稼げてなかったわけである。

パンダアップデートでアクセスは激減

SEOというのは検索エンジンに私のサイトはいいサイトですから上位に表示させて下さいと言っているようなものなのだがGoogleはそういった自分にだけこびるようなサイトの順位を下げることにした。
検索エンジンとは使う人間の利益を最優先しなくてはならないからである。上質なコンテンツは検索エンジンに媚びるようなことはしない。本物の上質なコンテンツとは何かを追求した検索システムに変更したのだ。これをパンダアップデートと呼ぶ(白黒つけるという意味らしい似たようなのにペンギンアップデートというのもある)。
俺のサイトはGoogleに媚びすぎていた。
順位は下がりアクセス数は半分くらいに減ってしまった。
これを反省して俺は本当にユーザーは何を求めて俺のサイトへ訪れているのか?を考えたサイト作りに変更してサイトをどんどん作り替えていった。
そうすると少しづつ順位は元の順位に戻っていった。
誠実なコンテンツ作りこそ最高のSEOと言う時代になった。
そうしたコツコツ真面目なサイト作りを続けていると遂に月間で100万PVを超えるようなサイトへ成長し、月収で本業のWebデザイナーを超える額を稼ぎだすことに成功し独立した。

アフィリエイトで独立して得られたメリットとデメリットを紹介

アフィリエイトでピーク時は月80万ぐらい稼ぎ、平均しても2年くらい60万円ぐらい稼ぎ続けて得られたものはお金と自由。
会社員のときには朝から晩まで会社に行って仕事をして、休日も忙しい時は出勤する日があった。私の場合、ウェブディレクターだったので納期が近づくと2週間連続で会社に泊まり込みというようなハードなスケジュールだったこともよくあった。
そうなってくると本当に自由がまったくなく、何のために生きているのか?と考えるレベルになってくる。ウェブデザインはすごく好きでものづくりは好きだけど度が過ぎるレベルになってくると流石に楽しくもなんともなくなる。地獄レベルだった。
そんな仕事をあっさり辞めて地元に戻って開業し、毎日自分の好きなことを出来るようになったのはアフィリエイトで半自動的にお金が入ってくるおかげである。
アフィリエイトはサイトが動いている限り勝手にお金を稼いでくれるのでメンテナンスは必要になるものの2〜3日ほっておいても即座にアクセスがなくなることはない。なので病気になったり、海外旅行で遊んでいても収入が急になくなったりしない。
こういうベーシックインカム的なものがあれば今日は気分が悪いから寝とこうとか、今日はイベントがあるから東京に行こうとか全部自分で決めて行動できる。
(会社員の時は地方でイベントがあるからこの日は有給取りますと1ヶ月以上前から言っていても直前にこの日は緊急対応があるから別の日にずらしてと言われれば「はい、わかりました」としか言えなかった)
アフィリエイトのメリットは自分の代わりに仕事をしてくれるロボットが勝手に稼いでくれるところだろう。

アフィリエイトのデメリット

アフィリエイトのいい面ばかり書いているとフェアじゃないのでデメリットも書いておくとアフィリエイトは検索上位表示されるかどうかが非常に重要なビジネスであり、常に戦いになっているので気が休まることがないというところ
半分自動的にお金を稼いでくれると書いたがそれは半分であり、残りの半分は常にサイトの情報を新しくしたり、新しいページを増やし続けてアクセス数を増やす努力をしなければならない。
例を出すと、AKB48についてのサイトでアクセスを稼いでいたとしても神セブンが続々と卒業していき、もはや初期とは別物になっているのでその情報を日々更新し続けなければならないし、今はAKBよりも乃木坂や欅坂の方が圧倒的に人気がある。
同じことをし続けていてもどんどん稼げなくなってしまうということである。次に何が来るのか?を見極め先手を打ち続ける必要がある。
さらに、ライバルの増加は今後どんどんアフィリエイトを厳しくしていくことになるだろうと思われる。
昔は、ワードプレスのような簡単にサイトを作ったり、アクセス解析をしたりするシステムが無く新規参入は割とハードルが高かった。
ネタがあってもサイトを作る技術がなかったのでアフィリエイトに参入出来なかったという人がたくさんいたのだが今はアフィリエイターがそういうネタがある人からネタを買い取ってサイトを作る「キュレーションメディア」というものを作って稼ぐ時代になっている。
このアフィリエイターは個人である場合もあるし、企業である可能性もある。企業の場合は資金力が豊富でライターを大量に集めることができる。
そんな資金力があるアフィリエイターがアクセスを稼げそうな分野で壮絶なアクセスの奪い合いを行っているので昔のように個人がコツコツやってるだけでは戦えなくなってきている。
ぶっちゃけ私も自分のサイトはもうキュレーションにボコボコにされてどうにもならない。今順調なのはライターさんを雇って書いてもらっているメディアだけである。ただ収益性は低い分野なので今の所赤字垂れ流し状態。様子を見ているがこのまま上がらないなら撤退するしか無いだろう。
一応過去の記事で生活に困らない程度は稼げているがいつ生活に困るレベルまで落ちていくか全くわからないのがアフィリエイトのデメリットだと感じる。
真面目に記事を書いていても最近でいうとGoogleの健康アップデートのような理不尽なアルゴリズム変更でいつでもアクセスがなくなる危機が存在する。

アフィリエイトで生活できるようになった結果まとめ

私はアフィリエイトで生活しはじめてすでに4年が経つわけだが色々と荒波に揉まれて今正直危ないところにいる。私の周りのアフィリエイターもかなり痛手を被っている人が多く、以前は月100万以上稼いで独立していた人も会社員をしながら副業でアフィリエイトをやる形に戻ったと言っていた。
よくアフィリエイトで月100万稼いでいますって人がいるけど何年も月100万円をアフィリエイトで稼げている人はかなり少ないと感じる。アップデートたびにがくんとアクセスが減り、収入も減るがしぶとく元に戻してくるガッツのあるアフィリエイターの人もいるし、アフィリエイトに見切りをつけてサイトを消してひっそりと消えていく人もいる。
アフィリエイトで生活できて自由を謳歌していろいろな物を買ったり、いろいろなところに旅に行けてよかったと思うがその裏側で常に今日もちゃんとアクセスがあるか?順位は下がっていないか?とツールを確認し続ける必要があり、心休まることはないのが専業アフィリエイターの世界なのである。
税金や社会保険も会社員のように自動的に差し引かれるということはなく、とんでもない額を自分で納めに行く必要があったりする。
メンタル的に強くないとアフィリエイトだけで生きていくのは厳しいだろう。
私は3年を超えた頃にもはやアフィリエイトだけではしんどいと感じていつでも元のweb業界に戻ることができるように派遣社員でフロントエンドエンジニアをやり始めたりしている。私の場合、アフィリエイトは副業ぐらいがちょうど身の丈に合っていると感じる。
私の場合、webエンジニアで派遣社員をすれば時給1600円で毎日7時間働き、月19万円ぐらいの手取りがもらえる(給料の低い大阪の場合であり、東京の場合は時給2000円を超えるのが当たり前になっている)。それとアフィリエイト収入があれば非正規雇用でも正社員よりも豊かな生活がおくれるだろう。
いつでも会社を辞めて何ヶ月か遊んでまた派遣社員をやるという生き方も出来るので今の生活は結構幸せだと感じている。

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