関ジャニ大倉くん父親の鳥貴族の凄さ

カンブリア宮殿を見ていつも利用している鳥貴族の凄さを改めて知ったのでここで少し紹介したい。

はじめに鳥貴族を知らない人のために紹介しておくと鳥貴族は鶏肉料理専門の居酒屋チェーン店で店内全品280円均一という価格設定ながら質の良い商品を提供し人気となっている店。
鳥貴族公式サイトはこちら

鳥貴族は1985年に東大阪の路地裏で誕生した。
大倉氏が25歳の時に親の家を抵当に入れて1000万円借金をして作った店舗。この店がオープンした時から全国展開すると周りの人に語り、コイツ何言ってんだ?と思われていたらしい。

その後はじわじわと店舗数を増やしていたが2003年に阪神タイガースが優勝して道頓堀がパニックになっている時に道頓堀店をオープンさせ一気に認知度を上げてそこからは店舗数を急激に増やし、今に至る。

スポンサーリンク

鳥貴族の何がすごいか?

ここで鳥貴族の何がすごいかを紹介したい。

1.味へのこだわり

やすいチェーンなのに本格的な焼き鳥屋と同じレベルの美味さ。これを実現するために行われていることがすごい!と思ったので一つづつ書いていく。

店で串打ち

通常この規模の店舗数を誇るチェーン店では店で串打ちをするようなことはない。
それを店での串打ちにこだわりランチ営業を捨ててパートのおばちゃんを雇ってまで店で串打ちをしている。

なぜか?美味しい焼き鳥を提供するためである。
鶏肉料理は鮮度が一番重要で時間が経つと味が悪くなっていく。美味しい居酒屋を見分けるコツとして店内の冷蔵庫にある鶏肉からドリップが出ていないかというのがあるのだが時間が経つとドリップが出て旨味が流れだす。2日以上経つと味が非常に落ちてしまう。

安くて美味い鶏肉料理を提供するためにこだわりを持っていることがよくわかる。クシの打ち方についても皮を外に出さない(皮が焦げるため)などのこだわりが見える。

こだわりのタレ作り

創業当時から変わらぬ材料でこだわりのタレを作っている。タレを作るのにかかる日数は3日!そんなにこだわってるの!って驚くようなレベルでタレを作っているからこそ美味い焼き鳥が提供できるのである。

ちなみに牛丼チェーンでもタレは非常に高価なものでつゆだくを注文されるとぶっちゃけ痛いと本部の社員が言っていたw

原価率脅威の60%

通常居酒屋チェーン店では原価率はおよそ30%だと言われている。それが鳥貴族の金麦ジョッキでは原価率60%。こんなんで元取れるのか?と思えるほどの原価率の高さなのである。
他にもハイボールはサントリーの響をつかい原価率50%など異常なほどの高原価率。

2.低価格へのこだわり

この原価率を維持するために行われている徹底した節約に驚いたので紹介すると、

店舗はほとんどが2階以上か地下。

路面店では家賃が高くなり利益が出なくなることを考え家賃の安い場所を借りて店舗を運営しているのである。

本部でタレ作り

鳥貴族の本社の一階でタレ作りを行っている。経費削減のために工場に本社を持ってきているのである。

お金を産まないところは徹底した経費削減

社長室はない。ワンフロアで他の社員と一緒に大倉社長が机を並べる。ジャスダック上場企業の社長が普通にみんなと働いているのもすごいのだがもっとすごいのがエレベーター使用禁止。徹底している。確かにバックオフィスというのは店舗のように直接お金を生み出さない場所でありお金をかける必要性はないがそこまでするか?というレベルでの徹底ぶり。それが280円での美味しい商品提供につながっているわけである。

ちなみに前に私の勤めていた会社の社長も管理部署はエンジニアに飯を食わせてもらってるんだからエンジニアの方たちに感謝して頑張らないとダメだと言っていた。お金を生み出す部署が一番偉くてお金を生み出さない部署は頑張ってお金を生み出す部署をバックアップしていくという意識はどの会社でも重要な事であると思う。

鶏肉料理しか売らない

鳥貴族には鶏肉料理しか無い。昔常連さんに鶏肉料理飽きたから魚料理もおいてよって言われたらしいのだが美味くて安い料理を提供することにこだわると鶏肉料理だけを扱う以外にないという信念のもとこのやり方を続けていたとのこと。

鶏肉料理しか売らないことにより鶏肉の仕入れは通常の市場価格の4割引きで行えるとのことである。大量に仕入れるからできる低価格。これが通常の居酒屋チェーンのように色々な商品を売ると価格の維持は不可能であっただろう。

徹底したマニュアルづくりと自社開発した焼き鳥コンロ

店員の教育はマニュアルで行われるのだが徹底したマニュアル管理のお陰で一人前の店員になるまでが非常に早い。塩の振り方や焼き方など全てマニュアルが存在するので新人でもマニュアル通りやれば料理が作れてしまうのである。
あとは焼き鳥を焼くマシンも自社開発で効率化されている。炭で焼く美味さを維持しながら焼きムラを抑え均等に火の当たるようなマシンなので通常焼き鳥職人として一人前になるには3年かかると言われているところが非常に短期間でちゃんとした焼き鳥を焼くことが可能なのである。

広告費をかけない

新規店舗をオープンする時、通常ならチラシを出したり広告に力を入れるのだが鳥貴族の場合はオープン価格99円の商品を出すなどの目玉商品で人を集める。
オープン特価目当てのお客が店の前に列を作ればそれは大勢が注目しているものが気になるという「バンドワゴン効果」を生み出し自動的に広告となるわけである。特別な広告を出さずして広告効果を生み出すことでお金をかけずに済むのである。

社長の考え方に一番驚いた

この鳥貴族のやり方を見ていて一番驚いたのが社長がエレベーターを使わず昼ごはんを近くのコンビニでカップ麺とおにぎりを買いに行き、鳥貴族のライバルであるコンビニの商品視察を行っていたところ。

本当に店のことを第一に考えお客の立場になって経営していくことを上場を果たした今でも続けているという点に驚いた。
私はこの番組で色々な経営者を見てきたが「独裁者かよ」とか「顧客のこと本当に考えてるのか?」と感じる傲慢な経営者も多くいた。その中で大倉氏は30年近く前に借金して一号店をオープンさせた時のことを忘れていないと感じた。

今のIT会社の社長とかブラック企業の社長と言われている人間には見た目の派手さを優先させているようなイメージを受ける人物が多いと感じる。◯タミの社長とか◯BCマートの社長とか何処に金を使ってるんだよ?と言わざるをえないような経営者もたくさんいる中で初心を忘れずに正直な経営をしていく素晴らしさを非常に感じることのできる内容であった。

あとは経営幹部が皆元鳥貴族のアルバイトから出世しているというのにも好感が持てた。現場の気持ちがわかるトップがいると現場の人間も頑張れる。
私の前いた会社はオーナーが別で仕事を回してもらうためによくわからない社外取締役が何人もいた。トップの経営方針が現場とかけ離れているとモチベーションも上がらず段々と会社を離れていく人間が増えていく。志がバラバラの会社では発展は難しい。

この父親にして関ジャニでの成功を手にした息子あり。
これが成金のような派手な社長だったら関ジャニで成功する大倉くんは存在していなかったかもしれない。

\SNSリンクボタン/