長時間労働は作業効率低下につながるからやめろ
残業時間が増えると一般的に幸福度が下がるのだが、一定レベルのラインを超えると労働をすればするほど働いている気分が高まり、幸福度が上がるという研究結果がある。
私はそんな感じの会社で働いていたことがあるので長時間労働がどれだけバカなことなのかここで紹介しておきたい。
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長時間労働をやりすぎると作業効率が下がる
私の場合、ホームページ制作会社で働いていたのだが、納期が短く人員が少ないのにやることは大量という最悪な仕事がいくつもあった。
そういう仕事は納期だけ決まっていて、仕様は全然決まらず、仕様が固まらないまま進めないと間に合わないという状況になり、とにかくひたすら会社に泊まり込みで作業をするという仕事のやり方であった。
その結果、最終的によくわからないパソコンで最終チェックした際に表示がおかしくなるとか、担当者しか知らないレベルで注意書きが違うとかそういうミスが大量に発見されることになる。
それをまた泊まり込みで直していくのだが、注意書きが必要なのは一部の商品だけだったとかそんなんで修正しすぎてまたやり直し…同じところを何度も通る迷路のようになってしまうのであった。
結局上流工程をないがしろにして下流を進めてしまっている結果、無駄に戻りが発生しまくるというムダが発生して作業効率が下がっているのである。
通常上流工程に時間をかけて開発をするのがベストだと言われている。
だが、私のいた会社では長時間労働こそが正義であり、会社に泊まり込んでこそ頑張っている証拠となった。休日も何も言わずに出社して仕事をしていることを求められるような会社だったのである。
取引先もそういう体質で、深夜3時ぐらいにわからないことをまとめてメールを送ったらすぐに返事が返ってきたりした。みんないつ寝てるんだよ?って感じで働いていた。
そういう働き方でなければすぐに別の会社に仕事を奪われるような業界がWebサイト制作なのであった。
福祉業界も同じだった
私は最近まで障害者福祉施設で働いていたのだが、そこの体質も同じような感じだった。ただ、障害者自体は一日4時間という時間制限の中で働いていたので長時間労働はしていなかったのだが、施設の職員が労働効率を低下させるような長時間労働をしていた。
障害者福祉施設で行っている仕事などは本当に簡単な仕事ばかりで、紙を折ってパッケージに入れるだけの作業だったり、布を折ってパッケージに詰めるだけの作業のようなものばかり。
そんな仕事だが納期がある。その納期に間に合わせるために間に合わない分を施設の職員がやるわけである。この仕事の単価は一つ1円とか2円というレベルであり、一時間に200円とか300円稼ぐのがやっとというレベルなのだが皆必死でこの作業を行っていた。
私の部署はこういう低賃金労働から脱出するためにパソコンでコンテンツを作り、アフィリエイトで効率よくお金を稼ごうという考えで作られ可動していたのだが、はたから見るとみんな低賃金で長時間労働をしているのにお前らの部署だけパソコンポチポチやっとるだけやんけ!仕事しないで金もらっておかしい!みたいな意見が蔓延し、道半ばにして事業撤退となったわけである。
結局、組織の中で生きるにはその組織の掟に従わなければ生きていけないということである。
割に合わない低賃金労働を必死でこなし、長時間労働で体を壊しながら働き続けることがこの組織で生きていくために必要なことだったわけである。パソコンを使って効率よくお金を稼ぐことはこの組織では出る杭であり、集中的に叩かれるのである。
長時間労働で疲弊する人々
長時間労働で幸福度が上がった結果、重病になる人が比例して増えているという調査結果になっている。
はっきり言って長時間労働はミスを増やすし、健康を蝕む。その結果、ミスの穴埋めをするためにまた無駄な労働が発生して、プロジェクト途中で倒れたりしたらその人の分を他のメンバーが穴埋めするためにまた長時間労働になる。
長時間労働は悪循環しか産まないと言える。
私が働いていたウェブ制作会社でもプロジェクト途中に上司が倒れて仕事が回らなくなってしまった事がある。その上司はその責任を取らされて役職を失い、窓際に追いやられてしまった。長時間労働で倒れるような貧弱な人間は社内ニートでもやっておけって感じである。
頑張って長時間労働をした結果、ぶっ倒れても自己責任…厳しい世の中である。
私は自転車で配達の仕事をするUberEatsというのをしばらくやっていたのだが、この仕事は朝9時から夜0時まで15時間働くことが出来る。ただ、15時間フルで働いたら恐らくぶっ倒れて次の日働けないぐらいの疲労となるだろう。
それを考えると毎日働き続けることの出来る時間は一日8時間程度だと考えられる。私の場合はそれもきつかったのでお昼のピーク時間帯と夕方のピーク時間帯の4時間程度働いて5000円を目標にしていた。
どんな仕事も、こういうゆとりが無いと長く続けていくことは出来ないと感じる。
現代人は働きすぎている
実質賃金が下がり続けていることにより、残業代を稼がないと生活していけないという人が増えている。社会保障費の増大によってこの国はどんどん生きづらくなっていると言えるだろう。
どうすれば働きすぎない生活を送ることが出来るか?というと支出を抑える他ない。ただ、多くの人がそれは出来ない。なぜか?プライドがあるからだ。
食事にしても、私はご飯にケチャップをかけて食べたり、小麦に塩と砂糖を混ぜて練ってフライパンで焼いただけのおやつを食べて過ごしている時があるのだが普通の人はこういう食べ物で過ごすことが出来ない。こういう食べ物だけで生きていけば非常に食費が抑えられるのにもかかわらずである。
私の前の職場で、晩ごはんにマクドナルド食べたと言った同僚がみんなから「晩御飯にマクドナルドはありえない!」と集中批判されていた。世の中の意見はそういうことなのである。
私は貧困が人を殺すとは思わない。プライドが人を殺すのだと思う。プライドがあるから小麦を練ったなんちゃってパンなどを食べないし、夜マックを食べないし、生活保護を申請しないのである。その結果借金まみれになって追い詰められる。自ら泥沼に足を突っ込むことになる。
借金のCMを見ていると、結婚式が重なってご祝儀が足りなくてキャッシングしなきゃ!とか言っているがそうやって気軽に借金した結果雪だるま式に増えた借金で自己破産になるパターンもあるだろう。
まとめ
長時間労働ははっきり言って悪である。長時間労働を行わなければ成り立たないようなビジネスはビジネスとして成り立っていないと言える。
だが、人は長時間労働は素晴らしい、一生懸命働いているという評価をする。
部族の一員として生きるにはこういった長時間労働というしきたりを守る必要があるが、やりすぎると病気のリスクが増えることを覚えておかなければならない。
最終的に言えることは、やってるふりをして時々サボるテクニックが無いと働きすぎて死んでしまうのではないかということ。無理しすぎて体を壊してはなんのために働いているのかわからないだろう。
参考