飲食店経営で稼いで生きていけるのか?
カフェのオーナーとか喫茶店の主とかいう肩書がかっこいいということでそういう仕事をしてみたいと思うことがあるだろう。
実際カフェの経営ってどんなもんなのか?を紹介してみたい。
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個人の飲食店は9割が3〜4年で潰れる
基本的に潰れると思っておいたほうがいいだろう。
まず、圧倒的な売りになる物が無いと固定客は中々増えない。売りって何か?他の店との差別化ができるもののこと。チェーン店と同じようなものしか提供できない店なら皆やすいチェーン店へ行く。
店の内装にこだわるとか接客にこだわるとか看板娘がいるとか店主が圧倒的に良い人で友人が異常なほど多いだとか。
飲食店経営の裏側
私の働いていたIT企業の子会社でダイニングバーがあった。このダイニングバーは言ってみれば社長の趣味の一環のようなもので私が3年間働いていた間に黒字は一度もなかった。年間の予算で毎年100万円の赤字を垂れ流す負債事業。それでも結構立地のいい場所でダイニングバーを出店しているというのは社長にとっても自慢できるものだったのかもしれない。
このダイニングバーは確かに雰囲気は良く料理も中々美味しいものでワインも品揃えが良かった。それでも毎年赤字。(私が会社を辞めて3年後閉店)
こういう店は結構多くて本業で儲け過ぎて税金が莫大になってしまいどうせ税金で取られるくらいなら社員のために飲食店を経営したほうが節税になっていいだろうってことでやっているわけだ。
こういう赤字でも別にいい店と利益を出さないと潰れる店が戦うというのは個人経営の店舗側がかなり不利になってしまうだろう。
他にも退職金で投資用の物件を買ったから家賃収入で悠々自適だけどやること無くて暇だからカフェでもやるかって人もいるはずでこういう人は利益なんかでなくても全く問題ないわけだ。
そんな魑魅魍魎のような店と戦って飯を食うことがどれだけ大変なものかがわかると思う。だから9割が数年で潰れるのだ。
家賃を払わない店が生き残る
家賃を踏み倒すみたいな意味ではなく、店舗を購入して毎月の家賃を払わなければその分を原価に反映させることが出来るため続くという意味である。
ローンで買うのも家賃のように毎月の支払いがあるのでダメでキャッシュで買うのがベストとなる。何かでまとまったお金を手に入れて飲食店を作るという方法が考えられる。他にも親から店を受け継ぐなどでもよい。
私がよく行く環状線福島駅の近くの居酒屋はなんでこんな値段でこんな質のいい食事出せるの?ってぐらい美味い魚を安く食えるのだがこの店は昔から続く店であり、完全に家賃を払っていない。
大阪駅前第一ビルから第4ビルまで建つエリアなど昔戦後の闇市があった場所であり、再開発があった時にその闇市の人にタダで店を与えてビルを建てた。なのであのビルに入っている古い店は家賃を払わずに営業していて原価率が高い場合がある。
古い個人の店がつぶれにくい理由は家賃という固定費が無いというのが一番大きいだろう。
個人で飲食店を経営するについてのまとめ
個人で飲食店を経営するのは確かにかっこいいし憧れるものかもしれない。それでも9割が数年で廃業するということを考えるとそう簡単な事では無いと思っておいたほうが良いだろう。
まず、個人で飲食店を成功させるためには、固定客がたくさん見込めること・先代から店をやっていてそれを受け継ぐ・運などの要素が必要。
個人でやってそうな飲食店であってももしかしたら店主に莫大な不動産収入があって節税対策としての趣味的な店かもしれないということも忘れずに。
何事も資金力が必要で莫大な資金力を持つチェーン店が近くにできると多少エグい方法を使ってでも客を横取りしに来ると思っておいた方がいいだろう。
最終的に個人の店舗が資金力に勝てる物があるとしたら固定客との親密な付き合いぐらいだろう。