実録!アフィリエイト事業立ち上げから事業撤退まで
今回アフィリエイト事業を立ち上げて事業撤退となってしまったのだが、もしかすると何か役に立つかもしれないのでその話をまとめておこう。
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第一章 アフィリエイト事業立ち上げ
6月の某日、私はとある会社のオフィスに呼ばれて面談を受けていた。
この会社はいろいろな事業をやっている会社で、これまでにパソコン教室や人材派遣などを行っていたりしたらしい。そんな会社が社運をかけて新たにアフィリエイト事業を開始することになったとのことである。
そこで派遣会社に登録していた私がサイトを作成したり、運用していくウェブ担当のような仕事をやることになった。
その面談で話された事業計画は一年後、アフィリエイト事業で100万程度稼げるようになっていれば予算が増やせて一気に大きくするつもりだが、最初は広告予算10万円でサイトを大きくしていって徐々にSEOで集客していくという話だった。
私はそれを聞いてリスティングとSEOの両輪で進めることが出来るのなら一年後100万なんて額は普通に達成できる額であり、現実味のあるプロジェクトだなと感じた。話によると、社員に記事を書いてもらうことでコンテンツマーケティングをすれば一気にサイトのアクセスを増やすことが出来るだろうし、ビッグなビジネスに出来るはずということだった。
確かに今のグーグルはコンテンツ量をある程度評価していてマイベストのような巨大なキュレーションを作れたらかなり美味しいビジネスになりそうだし、ちょっとそれをやってみたいと感じた。
そういうわけで、快くこの会社への入社を決めたのだった。
第二章 サイト立ち上げでの致命的な遅れ
アフィリエイトサイトを7月の1ヶ月で大体完成させて、記事を入れていけばいいだけの状態まで作り上げた。
問題はここからだった。
記事が上がってこないのである。記事を書く担当はひとまずこの会社の上司で、もともとアフィリエイト事業を行っている会社で働いていたのでその時の経験で記事はかけるし、リスティングをやっていたのでそれは全部任せてくれとのことだったのだが予定のペースで記事が書き上がらない。
結局予定の記事数が完成するまでに1ヶ月もかかり、サイトの公開が遅れてしまう。
その時、私は外部の無料ブログや新規のドメインなどで少しでも外部からのリンクを貼っておく。おそらくそれほど意味は無いような気がするが、せっかく法人でやっているのでco.jpのドメインまで取って最初からドメインの力を高める考えだった。
予定では8月から広告を回してガンガン集客が始まっている予定だったのだが問題はコンテンツ不足以外にもあって、それがASPとの提携問題である。すんなり提携してもらえると思っていた広告主から提携してもらえないという状況になる。
何故かと言うとコンテンツが足りていないからで、確かに10記事以下しか無いしょぼいサイトだったことを考えると提携拒否は当然かも知れない。
しかし法人でサイトを作っていて、プライバシーポリシーやサイトポリシーもしっかりと書いており、運営会社もちゃんと載せているのにしっかりとしたサイトと認められないなんて…。まだドメインの年齢が若すぎたのかもしれないがそれにしても厳しい結果だ。
紹介しても提携できていないのでアフィリンクでは無い直リンクとなってしまう…何たる機会損失。まぁまだ広告回してないからアクセス数ゼロだけど。
そんな状態が続いて気づけば9月末!ついに社長がいい加減にしろと発破を掛けて上司が記事を書き、運用がスタートした。
第三章 リスティングの不発
私が一番予定外だったのがこの広告運用の不発ぶり。
上司はもともと他のアフィリエイトの会社で広告運用を任されていたプロだったということで広告でガンガン集客してとりあえず広告予算10万円は簡単に稼げるのだと思っていた。
それが広告が回らないから予算が上手く消化できず一ヶ月10万の予算が使い切れないで5万余るとか言う謎の状態になっている。それで10万売り上げればいいのだが逆で、5万使って5万しか発生しない。発生が5万ということは確定は3分の一程度で2万円以下になっている。
結局、この状況が中々解消せず、ズルズルと当たらない広告を回し続け、予算以下の売上しか入金されない状態が3ヶ月続く。
第四章 ウェブ担当はライターに
広告が不調という予定外の事態にSEOでの収益化を急ぐ必要がでてきた。当初の予定では社員の記事を書ける人に書いてもらう予定だったのだが、正直思ったよりもライティング経験のない人ばかりで、そういう人に記事を書いてもらってもSEOで上げるのは難しいと判断。
もともと私は編集役のようなポジションのつもりだったわけだが結局、SEOで上がる記事は自分で書くほうが確実と考え自分で書くことになった。
はっきり言って、ライティング技術なんてそれなりの記事を書くことぐらいそのへんの主婦でも出来ることだし、仕事だったら誰でも出来るだろうと考えていたわけだが、そうでもなかったことにこの時やっと気づいた。そう考えると事業化のハードルが一気に上がったと言え、自社内でライターを確保するのはそう簡単ではないということが明るみに出たというわけである。
ライティングはある種のスキルで、適性のない人間にはそう簡単に身につくものでもないということになる。うちの社員はおじさんが多いのだがおじさんを今更教育するのも無駄なコストであり、おじさんっていうのは新しいことを一生懸命学ぼうとうする生き物でもないので簡単にはライティング技術を向上させることも不可能ということになる。
第五章 突然の事業撤退
そんな時に、打ち明けられたのが「事業撤退による派遣契約打ち切り」の話だった。
ショックではあるが、正直やっぱりなという感じもあり、まぁしょうがないかという気分もある。
はっきり言って今私がやっている仕事はウェブ担当者という仕事ではなく、ただのライターなのだから派遣契約が打ち切られて当然という感じはする。私にとっても不利益であるし、会社にとってもいいことではないだろう。このまま働くよりも双方にとって良い結果が事業撤退ということになる。
事業撤退になった理由は事業計画とあまりにかけ離れた売上というのがある。10万の予算を使って15万円の売上が発生している予定だったのが5万円使って2万円以下の売上なのだから何のためにやってるのかわからない。こんな事業早く撤退したほうが経費削減になるということだろう。
私が社長でも確実に事業撤退していただろう。どう考えても割に合わない事業である。
最初からかなり盛った事業計画であったのだが蓋を開けてみたらスカスカお節過ぎて多分驚いていると思う。
最終章 1月に入り検索順位ジャンプアップ!
12月に私が頑張って10本以上3000文字のSEOで上位表示を意識した記事を投入したり、サイト公開から3ヶ月以上が経ってドメインパワーもついてきたこともあり、一気に検索順位が上がり、サイトのアクセス数が増えた。
すでにSEOでも数件コンバージョンしていて予想以上の状況まで来ている。
ただ、私は1月末で契約満了であり、事業撤退なのであるが…。本当に残念としか言いようのない状態である。
まとめ
以上がアフィリエイト事業を7月から始めて半年間やってきた結果である。
正直私は面談の時に1年後、このくらいの目標を目指しているとのことを言われたので1年は続くと思って仕事をしてきた。1年後を見据えた仕事を私は頑張ったのだ。
それが6ヶ月で終わりということになって本当に無念としか言いようがない。ここ最近のサーチコンソールの好調さを見てもあと半年あればどこまで増えていたのかという気しかしない。もしかしたら奇跡的に半年後に目標額の売上を達成できていたかもしれない…。
アフィリエイト事業をやる上で6ヶ月で判断して事業撤退というのはあまりにも早すぎる。コンテンツが出来るまでに最低3ヶ月かかるし、そこからドメインパワーがつくのに3〜6ヶ月はかかる。そう考えると最低9ヶ月無いとSEOで結果が出ないのだ。だから私は一年後を見据えてサイトを作ってきたのだ。
半年では完全に生焼けの肉である。まずくてもしょうがない。出来上がってないのだから。一見出来上がっているように見えてもまだ中は生なのだよ…。
アフィリエイト事業はとにかくじっくりことこと時間をかけて作るものであり、出来上がりを急いでも結果は出ない。それがわかっただけの今回のアフィリエイト事業だった。出来ればあと半年やりたかった…。
ちなみに、このアフィリエイト事業撤退を一番残念に思っているのが事業を立ち上げた上司で、必ずリベンジをすると言っている。どうやら上司は社長と相談して、新しく子会社を立ち上げてそこで新たに事業を始める計画を立てているらしい。(この会社はその社長がたくさん持っている会社のうちの一つであり、おそらく社長は10個ぐらいすでに子会社を作っている)
その会社では、まずアフィリエイト以外の何かの事業で売上を立てて、利益が70〜80万を超えたらその会社の新事業としてこのアフィリエイト事業を続けるとのことだった。そのアフィリエイト以外の事業はネットとは全く関係のない事業で人材派遣だったり、パソコンの入力業務だったりを受注するとか言っているがそのへんはよくわからない。一応難波周辺のホテル清掃に人を送り込んだら金になりそうですぜとアドバイスしておいたが採用されるかは知らない。英語を使える人がいるなら難波周辺でガイドやらせる事業とかも行けそうな気がするが。
是非とも上手くその事業を収益化してもらって、また私がその会社で働けるようになればと願うばかりである…。
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